Q&A よくあるご意見
Q.「サーマルリサイクルをすると焼却炉が傷むと聞いたのですが?」
Ans. 焼却炉が傷む場合の前提条件は、「分別されたプラごみをまとめて焼却炉に投入した場合だけ」です。
焼却炉内でプラごみが極端に偏っているような場合、その偏りの部分の燃焼温度が高くなり、そのため炉壁が部分的に傷むということがあります。
この「プラごみが偏る」という現象は、分別されたプラごみを焼却炉にドサッと投入することで起こります。
少し昔になりますが、「ゴミ出し時にプラ分別はするものの、結局、燃えるゴミと一緒に焼却炉で燃やしていた」時期があり、そのような場合に、この「プラごみの偏り」が発生していました。
そもそも燃えるゴミとプラごみを分別せず、燃えるゴミに混ぜて排出すれば、この偏りは起こりませんので、炉の傷みが早まるということもありません。
現在でも、汚れたプラごみなどは分別せず、燃えるゴミに混ぜて出していますが、これ自体がサーマルリサイクルになっています。
また、国崎クリーンセンターでは、燃焼の偏りを軽減するために、コンピュータ制御によるゴミの撹拌もおこなわれています。
※「サーマルリサイクル」とは、プラごみを燃料の代替として燃焼させ、その熱で発電し電気を得ることを言います。国崎クリーンセンターでは、この焼却熱で発電をおこなっています。
Q.「今でも、持ち込みゴミや大型ごみなどは、別途料金がかかっているのでは?」
Ans. 以下、それぞれのサービスの特長に注目してください。
【持ち込みゴミ】
・持ち込まれたゴミの出どころを判定できない。(持ち込み者の現住所確認のみ)
・生活ごみかどうかをいちいち判定できない。
・無料だと出どころ不明のゴミが際限無く持ち込まれてしまう。
・そもそも家庭ごみとして出さずに、わざわざ有料持ち込みをしている。
【大型ごみ】
・生活ごみではない。時々の特殊な事情によって出る廃棄物。
・無料なら事業用ゴミや産業廃棄物の一部(家具類など)も受け入れなければならない。
・そのまま焼却処理することができない。
【普通ゴミ】
・生きていれば必ず出るもの。日々の生活の結果としてのゴミ。
・地域にゴミ出しのルールがあり、回収業務も効率的・合理的に構築されている。
・他所からのゴミ混入は、他市町村と道路を挟んだ隣接地域などで、ごくわずかに見られる。
・無料だがそのことでゴミは増えない。川西市はむしろ減っている。
【持ち込みゴミ・大型ごみ】受益者限定・適宜対応・日常生活由来ではない、など
【普通ゴミ】受益者は生活者全員・定期対応など
受益者の多い普通ゴミ行政から優先的に市民税を使っていくのが、税制としても正しいありかたです。
Q.「水道もみんなが使うけど有料じゃないか」
Ans. 以下、それぞれのサービスの特長に注目してください。
【水道】
水は商品で消費財
上限は無制限(24時間ムダに出し続けることも可能)
下限は生活スタイル次第
【下水】
上限は生活スタイル次第(24時間排水し続けることは不可能)
下限も生活スタイル次第
【汚水】
上限は生活スタイル次第(24時間排泄し続けることは不可能)
下限も生活スタイル次第
【家庭ゴミ】
上限は生活スタイル次第(今あるゴミを捨てればそれ以上は出ない)
下限も生活スタイル次第
それぞれの違いがお判りいただけると思います。
【水道】は消費物であり、かつ使用上限がない。
【下水・汚水・家庭ゴミ】の排出には限界がある。
Q.「今でも、ごみ袋は有料でしょ?」・「少額だから良いんじゃないの?」
Ans. 問題なのは「家庭ゴミの排出に課税する」という点です。
もちろん、金額の多寡の問題でもありません。
新たな間接税制度ができてしまうと、この後に増税していくのは簡単です。
そしてこの小さな積み重ねによって、国民一人当たりの税金の負担率(国民負担率)は約50%にまで高まってきています。
次のQ4もあわせてお読みください。
Q.「指定ゴミ袋を無料配布してくれるなら良いんじゃない?」
Ans. それこそ税金の無駄遣いです。
よくあるパターンとして、「各家庭に、指定ゴミ袋(あるいはゴミ排出券)を、一定数割り当てて無料配布する」というやり方をしている自治体があります。これは排出上限を設ける意図があると考えられます。
いいえ、安心していてはいけません。
無料配布すると、当然行政コストがかかりますから、その分には税金が使われます。
排出量の多いご家庭がゴミ袋を有料で購入し、最初はその税収で無料配布分の行政コストをまかなえたとしましょう。
しかし狙い通りに排出抑制の効果がでて、排出量が多いご家庭が減っていけば、無料配布が財政赤字の原因になります。
次に行政は何を考えると思いますか?
配布量を減らすか、値上げですよね?
そしてさらに排出抑制効果が出て、、、という、このサイクルが繰り返されます。
最後には、ほとんどのご家庭のゴミ袋(排出券)が有料になります。
全家庭のゴミの排出量が減っても無料にはなりません。なぜなら無料配布ということ自体に行政コストがかかっているからです。
それ以外にも「ゴミ有料化をやめると排出抑制が効かなくなるから」という理由付けもできます。
一旦制度化されてしまえば、いずれ、すべてのゴミ袋(生活困窮世帯以外)は有料になる運命です。